体験ものがたり

【第9話】家に帰れないことを母に告げなければいけない日

特養 告知

<<【第8話】父を物忘れ外来に連れて行きました

母の緊急入院を断行して下さった町の医院にお礼を言いに行こう。ついでに
物忘れも見てもらわない?と誘いました。自覚があったのかスンナリと。

 

新型コロナウイルスの陰性が2回確認されたため

母は一般病棟へ、そしてリハビリ病棟へ移動しました。

 

面会をして話し合う事はできません。しかし

リハビリ病棟も長くいることはできません。

 

飲んでいる薬の薬価の高さから

介護老人保健施設(老健)へ入居できない為

家に戻れないのであれば 施設に世話になるしかないのです。

 

母の思惑

 

当時 母の状態は

ポータブルトイレを自分のベッドわきに置いて

用を足していました。

 

歩行器を使って廊下を歩くこともできるけど

自らトイレに行くことは

転倒が怖くてためらっていました。

 

看護師さんが 自分でトイレに行ってくれていいのよ。

誰かは見守っているから大丈夫だからと促しても

 

勇気は出なかったようです。

 

メモ

どうも母は 自分の家でのシミュレーションを頭で考えていて

ベッドの向きを変えて ポータブルトイレを置けば

家に帰れると考えていました。

しかし その用を足したトイレを誰が処理するのか…

当然 父と思ってたフシがあります。

 

父はとても24時間の見守り介護は出来ない。

下の世話も無理だ。

治るまで病院にいて欲しいという考えです。

 

特別養護老人ホームのショートステイへ

ショートステイ

 

病気は治癒したので 現在はリハビリだけ。

急性期病院とすれば 介護老人保健施設への移動を促したかったのですが

母は飲んでいる薬の薬価が高く 資格がない。

 

そこで

地域医療連携室の方が

病院系列への特別養護老人ホームのショートステイを

薦めてくれました。

 

介護認定はまだ出ていなかったのですが

介護3はなんとかでるだろうし

ショートステイなら それより軽くても利用できると。

 

そして

そのまま特養への本入所を希望するのであれば

ショートステイをロング・ショートステイで契約継続を繰り返して

入所できる日まで待つこともできると。

 

家族にとっては100人待ちが当たり前な特養に ショートステイを繰り返して
入所が可能だというのは とてもありがたい話でした。

父だけに集中できるというのもあります。

そこに"母の気持ちを考える"ことはありませんでした。

自分で歩けない限り 家には戻れないと思いましたし
兄も私も実家への通い世話は考えていなかったのですから

 

母に入居を告知する

 

とても気の重い時間でした。

 

コロナ禍ですので 短時間、別室で

父、兄、私 と

地域医療連携室の方の4人で母を囲む形です。

 

一般病棟に入ってすぐに会ったっきりだったので

それなりに世間話をしながら

でも 話しだせません。

 

地域医療連携室の方が 話を切り出してくれました。

 

  • 病院にいつまでもいることができない事
  • 今と同じようにリハビリもできる事
  • 歩けるようになれば 家に戻ることも可能な事

 

母はわかったのかどうかはわかりませんが

私達の様子を見て

「それしかないのね」

と一言 言いました。

 

心が痛みましたが

"自分の生活が大事"です。

 

父が母の世話をできない以上

家に戻れば負担は 子供である兄と私に降りかかります。

薄情と思われようが

死守したかったのは事実です。

 

 

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